マクセルがAppleを訴えた特許を読んでみる (US6928306 着信音)

マクセルがAppleを訴えた特許15件のうち、呼び出し音(特許番号6,928,306)を読んでみました。

 

 

 

特許の内容

電話の着信音の作り方についての特許です。

 

例えば、クレーム2では、複数の音源を用いて、着信音を作ります。

 

クレーム13では、複数の音生成プロトコルを用いて、着信音を作ります。

 

 

 

マクセルが侵害を主張するApple製品


この特許のクレーム2、5~6、13~15を、Appleの製品が直接侵害および間接侵害している主張しています。

 

着信時に発信者の名前を読み上げる機能が、特許を侵害すると言いたいようです。

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保存されている着信音と、Siriが読み上げる発信者の名前を、合成して鳴らせるようです。

 

 元々はどんな出願だった?

 

着信音の選択しを増やし、他の人と着信音を差別化するための発明です。

 

用意されたデータベースから音を合成するFM音源方式だと、人の声などを生成することができません。

それに対して、マイクから録音した音声を使うPCM音源方式なら、オリジナルの着信音を作れます。ただし、PCM音源方式では、データ容量が大きくなってしまいます。

 

そこで、FM音源方式の音声PCM音源方式の音声合成して着信音を生成します。

データ容量を抑えつつ、多様な着信音を作ることができます。

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書誌事項

 

出願日:2001-01-04 (優先日 2000-01-07)  

登録日:2005-08-09

権利満了日:2022-08-02

発明者:松田 雅之、江崎 智宏、滝沢 和之、品川 明生、高田 知加子

 

公報リンク

patents.google.com

 

日本語で読みたい人は

特開2001-197158