自分に話かけられているかわかるスマートスピーカー (US2021/0281965)

Apple のバーチャルアシスタントであるSiriを起動するために、「Hey! Siri!」とHomePodに話しかけるか、ボタンを長押しする必要があります。

 

「Hey! Siri!」なんて何だか恥ずかしいけど、わざわざボタンを押しに行くのは面倒です。

 

そんな悩みを解消してくれそうな発明を見つけました。

 

 

特許の内容

ユーザの発声から、ユーザの頭の方向を判定する技術です。

 

HomePod などの電子機器が音声を受信します。

受信した音声から、直接対残響エネルギー比 (direct-to-reverberant energy ratio ) を求めます。直接対残響エネルギー比とは、電子機器に直接届く 音と反響音とのエネルギー比です。

直接対残響エネルギー比から、ユーザーの頭の姿勢を判定します。

 

特許では、実際の利用シーンが紹介されています。

 

HomePodに向かって話しかけると、HomePodが反応してくれます。

 

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逆に、HomePodではない方向を向いて話していると、HomePadは反応しません。

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HomePodの近くに複数の人がいるときも、誰に話しかけているか判定することができます。下図の場合、男性がHomePodに向かって話をしているので、HomePodが返事をしてくれます。

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複数の電子機器、例えばスマートフォンとHomePodが近くにある場合、電子機器はユーザーがどちらに話かけているか判定し、話しかけられた電子機器が応答します。

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ただし、常にHomePodのほうを向いて話しかけないと起動してくれないのは使い勝手が悪いので、トリガーワード(Hey! Siri!)を言えば、後ろ向きでもHomePodは応答してくれます。

 

この発明で実現すること

「Hey! Siri!」 と言わなくても、Siriが起動してくれる。

家で安心して独り言を話せる。

 

書誌事項

発明の名称:DETERMINING HEAD POSE BASED ON ROOM REVERBERATION

出願日:    2020年5月21日 (仮出願日:2020年3月4日)

発明者:MALIK; Sarmad Aziz; (Cupertino, CA) ; MADDIKA; Sreeneel; (San Ramon, CA) ; NAIK; Devang K.; (San Jose, CA) 

公開公報:US2021/0281965

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