マクセルがAppleを訴えた特許を読んでみる (US10129590 AirPlay)

 マクセル、Appleをさらに5件の特許侵害で訴える?訴訟対象は合計15件にという記事がありました。

この15件の中の、AppleがAirPlayとして提供している、Bluetoothを使った動画の無線送信技術(特許番号10,129,590)を読んでみました。

 

 

特許の内容

無線で複数の装置と同時にアクセスできる技術です。

例えば、動画を無線で送信すると同時に、インターネットへのアクセスも可能にします。

 

例えば、クレーム10の内容です。

第1の無線通信部で、動画を無線で受信します。

第2の無線通信部で、インターネットまたはホームネットワークに無線で接続します。

接続の割り当て(何Mbpsで通信するか)は、ユーザーが選択します。

動画の受信と、インターネット/ホームネットワークの通信は、同時に行うことができます。

 

マクセルが侵害を主張するApple製品

この特許のクレーム1~10について、AirPlay技術が直接侵害および間接侵害にあたると主張しています。

AirPlay でビデオをストリーミングする方法やデバイスの画面をミラーリングする方法 - Apple サポート

 

AirPlay を使って、Apple 製のデバイスから Apple TV や AirPlay 2 対応のスマートテレビにコンテンツをストリーミングしたり共有したりできます。ビデオをストリーミングし、写真を共有し、デバイスの画面に映っているものをそのままミラーリングしましょう。

 

 元々はどんな出願だった?

大型TVと携帯機器を無線で接続し、携帯機器で撮影した高画質な映像を大型TVで視聴します。

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ただ、大型TVを無線でインターネットに接続すると、携帯機器から大型TVへの伝送が遅くなって画質が落ちてしまう時があります。

そこで、映像を受信している間は、インターネットの接続速度を遅くします。

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これにより、インターネットを利用しつつ、高画質な映像を楽しむことができます。

 

なお、大型TVでなく携帯機器をインターネットに接続する実施例も記載されています。


書誌事項

出願日:2016-07-13 (優先日 2007-11-28)  

登録日:2018-11-13

権利満了日:2028-12-02

発明者:栗田 俊之、尾鷲 仁朗

 

公報リンク

patents.google.com

 

日本語で読みたい人は

特開2009-130877